メニュー表の名前だけを見ても、どんな味なのか、どんな色なのか、アルコールは強いのか弱いのか、どれぐらいの量なのか……。全く想像がつかずオーダーに困った経験は、バーに行ったことがある人なら誰しもが持っていると思います。

まさかカクテルブックを持って入るわけにもいかないし……。いちいちスマホで検索しながら注文するのも締まらないもの。

今回はそんなあなたへ贈る、初めてのバーの楽しみ方です。

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カクテルとは

初めてのバーを楽しむために、まずはカクテルのことを少し知りましょう。

そもそもカクテルとは、「お酒+何か」の飲み物。ベースとなるお酒に、炭酸やジュース、柑橘類などを合わせたものを全般的にカクテルと呼びます。

無限に思えるその組み合わせにも、ベースのお酒があって、それに合わされる何かがあるのです。

ベースのお酒には大きく分けて3種類のお酒が使われます。

3種類のカクテル

  • 「醸造酒」
  • ワイン

    原料を発酵させたもの。ビール、日本酒、ワインなど。

  • 「蒸留酒」(スピリッツ)
  • テキーラ

    醸造酒をさらに蒸留したもの。蒸留酒にはウイスキーや焼酎も含まれますが、一般的にスピリッツと言えば度数30度以上のジン、ウォッカ、ラム、テキーラの4種類のことを言います。

    カクテルのベースにはスピリッツが一番良く使われます。度数が高いだけあってどれもがっつりアルコールの味がしますが、特に香りに独特のキャラクターを持っています。

  • 「混成酒」(リキュール)
  • リキュール

    醸造酒や蒸留酒に果実のエキスや香料・ハーブなどを加えたもの。カシス、カンパリなど。

    • 香草・薬草系
    • 果実系
    • ナッツ・種子系
    • その他特殊系

    この4種類に分類されます。

こういった様々なカクテルベースの中から自分の好みのタイプのベースを知ることで、よりバーでの楽しみ方が広がります。

そのためにもまずは、好きなカクテルをひとつ見つけることから始めましょう。

好きなカクテルを探すポイント

カクテルブックを眺めて探すのも良いですが、どんな色でどんな味わいなのか、写真を見て文章で読んだだけでは何も分かりません。

一番効果的なのは自分の好みと味とを繋いでいくこと。好みのカクテルを見つけるポイントは3つです。

カクテルブックを読む際に自分の好みと照らし合わせてみると、飲んでみたいカクテルがいくつか見つかるはずです。

自分の好みを知るには下記の3つのステップを参考にしてみてください。

STEP1.アルコールの強弱

まずはお酒が強いのか、それとも弱いのかが最初の分岐点。

弱いのに無理をして強いカクテルを飲むのはあまりスマートとは言えないでしょう。ましてや潰れるなんて以ての外です。

STEP2.ロングかショートか

カクテルはショートカクテルとロングカクテルの2つに分けて語られます。

どちらが自分の好みに近いかを考えてみましょう。

  • ショートカクテル
  • いわゆるカクテルグラスと呼ばれる小さいグラスで、氷を入れずに出されるのがショートカクテルです。冷めないうちに短時間で飲むカクテルという意味で“ショート”。3分~10分以内に飲み切るのがマナーとされています。

  • ロングカクテル
  • 居酒屋でよく出る炭酸割りやジュースで割ったカクテルは、15分~20分と比較的長く楽しめるという意味で“ロング”カクテルと呼ばれています。

お酒が強くてアルコールの味をしっかりと味わいたいのであればショートカクテル。あまり強い方でなく、ジュースやビールの感覚で楽しみたいならロングカクテルをメインで注文するのがおすすめです。

STEP3.味わい

同じフルーツ系でも、さっぱりとした味わいから甘みの強いものまで様々。ベースとなるお酒もそれぞれ違った味わいを持っています。

「これ美味しいな」というとっかかりが見つかれば、ベースを変えて飲んでみるのも効果的。

例えば、ドライジン30ml+ホワイトキュラソー15ml+レモンジュース15mlで作る「ホワイトレディ」というカクテルは、ベースを変えると全く違う名前のスタンダードカクテルになります。

  • ウォッカベース「バラライカ」
  • ラムベース「X.Y.Z.(エックスワイジー)」
  • ブランデーベース「サイドカー」

こういったカクテルをそれぞれ順に飲んでみると、ベース酒の味わいの違いがよく分かります。好きなベース酒を見つけられれば「○○ベースで辛口のを何か」といった注文のしかたも乙ですね。

以下にカクテルによく使われるスピリットの特徴を簡単にまとめておきます。

  • ジン
  • 飲めば分かる独特の香りが特徴的。ジンベースのカクテルは、この独特の香りを生かして作るのが基本。

  • ウォッカ
  • ロシア人ならこれさえあれば生きていける無味無臭のアルコール。よく他の素材を生かす目的で用いられる。

  • ラム
  • 鼻にまとわりつくような甘い香りと香ばしい苦味が特徴的。濃いキャラの割に相性を選ばず、多彩な味わいを作り出せるのがラム酒の魅力。

  • テキーラ
  • 言葉では表しにくいクセの強い香りが特徴。メキシコ出身で、イメージの通り灼熱感が溢れるアツいお酒。好きな人なら分かってくれるはず。

簡単にまとめると以上の様な特徴を持つスピリットですが、その中にもたくさんの種類があり、様々な工夫がされています。

自分の好みが分かれば、銘柄にこだわって同じベース酒を飲み比べてみるのも面白いですよ。

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とっかかりの見つけ方

バーカウンター

何でもそうですが、まずは自分の中にとっかかりを見つけなければ、その奥深い世界への扉は開かれません。

とにもかくにも、カクテルを好きになるきっかけを作るのが何よりも先決です。

自分の知っている世界とカクテルの世界を結びつけるのがコツ。以下の3つの方法を参考にして、ぜに大好きになれるカクテルを探してみてください。

1.飲んでみたいカクテルをピックアップしていく

カクテルブックなどで飲んでみたいカクテルをピックアップしていくのは王道ですね。

これ美味しそうだな、どんな味がするんだろう?と興味を惹かれたら、名前を憶えて注文してみましょう。

2.居酒屋との違いを比べてみる

居酒屋でも様々なカクテルが出されます。ジントニック、モスコミュール、カシスソーダ、カルーア・ミルク。

居酒屋で飲みなれている“いつものカクテル”を注文してみると、バーテンダーが作る本物がいかにおいしいかを体感できるはず。

3.映画や小説などで有名なカクテルを注文してみる

映画や小説のシーンをよく覚えていれば、登場したカクテルを注文するのも効果的。

ストーリーを絡めると味の違いも覚えやすいはずです。

あとがき

いかがでしたでしょうか?

私は過去にバーで働いていたことがあり、この記事は眉をひそめてカクテルブックとにらめっこしていた私に先輩のバーテンダーが教えてくれた話の覚書です。

楽しむならば、まずは好きになるところから。

たくさんのカクテルの種類を覚えるよりも、ひとつひとつのカクテルとの出会いを大切にする方が圧倒的に楽しめます。

せっかく高いお金を払って飲むお酒ですから、好きなお酒と共に十分に贅沢な時間を過ごしたいものですね。