ベルセルク39巻

漫画

ベルセルクの新刊39巻を読んだので感想を語りたい※ネタバレ有

更新日:

最終巻に辿り着くまで何十年かかるか分からないような一大プロジェクトになってしまったベルセルク。広げた風呂敷の大きさに見合ったクオリティと奥深さが魅力です。が、果たして僕が生きているうちに最終巻を読むことができるのか……。

長らく休載されていましたが、ついに最新刊の39巻が出ました!待ってました!ずっと待ってました!また続きが読める日が来るなんて幸せ。

さっそく読んだので感想です。かなりネタバレします。楽しみにしている人は回れ右!ですよ!

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最終目的地のエルフヘルムにいよいよ到達

世界新生、ファルコニア誕生、現世と幽界が完全に交わっての初バトル・海神偏を経て、39巻でガッツ一行はついに目的地であるエルフヘルムに到達。休む間もない闘いの日々から打って変わって、しばしの安息の回でした。

ガッツたちはずーっとエルフヘルムを目指して旅してきましたから、そんでもって僕たちはずーっと39巻を待っていましたから、なんだか二重の意味で感慨深いものがあります。

38巻のラストに続き、エルフヘルムに踏み入った一行を待っていたのは魔術師たちに手荒い歓迎。

ウィッカーマン

しかし、大冒険を繰り広げてきた一行にしてみればいつものこと。軽くあしらっていざ妖精王のもとへ。

エルフヘルムは魔術の総本山のような場所で、シールケのお師匠様も所縁のある地らしいです。

エルフヘルムの風景

エルフヘルムの偉い魔術師のお爺ちゃんの話によると、グリフィスが起こした世界の新生は霊樹の森と呼ばれる場所が鍵になっていたようです。シールケのお師匠さんもその場所を守る魔術師の一人で、各地にある森が襲われたことによって現世と幽界の境界線が曖昧になってしまったんだそうです。

個人的に興味深かったのは、偉い魔術師さんの言っていた「太古の混沌に戻りつつある……」というセリフ。ベルセルクの世界観での太古は、現世と幽界がごっちゃになっていた世界だったんですね。

登場するモンスターや精霊からだいたい予想がつくと思いますが、ベルセルクの世界観はケルト神話が基になっています。現世と幽界のすぐそばにありながら交わらない関係は、古代ケルト人の死生観にとても近いんですよ。

ってことを、昨年「ハロウィンの起源」について調べていた時に偶然知りました。ベルセルクの世界観と重ねて読むと結構面白いと思うので、お暇があればどうぞ。

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その後、グリフィスの話に話題が変わってしまいますが、お爺ちゃんにその辺もうちょっと詳しく掘り下げてほしかった。深淵や神の輪郭ぐらいには迫れたかもしれないのに。

花吹雪く王の登場

話もそこそこに妖精王にご対面。散々刷り込まれてきた「花吹雪く王」という大仰な異名、ガッツたちの唯一の希望、あのパックの主ということで、一体どんな厳格な人物かと戦々恐々としてた人も多いと思います。

なんかもう“王”って言われたら「惰弱惰弱ぅ!!!」とか「誰の許しを得て我を見上げている?」とか「お前が余輩のナーマか?」とか言われそうで不安でしたが、蓋を開けてみたら、すごく綺麗な王様でした。

妖精王

意外と気さくで冗談の分かる人で安心というか、意外過ぎて拍子抜けというか……。良い人そうで良かったです(笑)。もっとこう……厳つい実体のない霧みたいな、大王様みたいなヤツを想像してたんですけどね。

まぁあのパックやイバレラみたいなのを何人も従えてるぐらいですから、これぐらいじゃないとやってられないのかもしれません。気苦労が伝わってきます。

しかし、ベルセルクの感想の話になると何度でも言ってしまうんですが、毎度毎度すごい書き込み。漫画というか絵画を見ているような気分で読んでしまいます。このクオリティを各週って死ぬ気か……?と毎回思います。

と、話を戻しますね。

妖精王曰く、キャスカの心を取り戻すには、本人の夢に出向いて「夢の回廊」という儀式を行う必要があるのだとか。儀式には本人と縁の深い人が必要で、ずっとお世話をしてきたファルネーゼと魔術の儀式に慣れているシールケの2人がキャスカの夢に向かうことに。

この設定、ファルネーゼが登場した時から考えていたんでしょうか。

ガッツ一人で辿り着いてもどうにもならないところでした。「縁というのは不思議なものですね」という感想が、まさか漫画の設定やストーリーに対して自然に漏れてしまうなんて。一体どんな伏線の張り方だよと舌を巻きます。

“縁の深い人”と聞いて、ガッツが「ならば俺も」と身を乗り出しますが、妖精王が言うにはキャスカが抱くガッツへの怯えが儀式の妨げになるらしく、ガッツではダメだとのこと。

すると、あのガッツが「お前たちに任せた。キャスカのことをよろしく頼む。」って。出会う人みんなにあんなに噛み付いてたのに大人になって……。

縁と言えば、今回は残ったガッツ・セルピコ・ロデリックの3人が、酒を片手にこれまでの旅を振り返って心根を語り合うという胸アツなシーンもあります。みんな変わった。本当に変わった。

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キャスカの夢の世界

そして、シールケとファルネーゼはキャスカの夢の世界へ。

キャスカの夢の世界では、片腕を亡くし、傷ついた狂犬が黒い棺を首に繋いで引きずっています。棺の中には壊れたキャスカの人形が。シールケとファルネーゼが中を覗き込むと、奥には小さな小人がいました。シールケ曰く、キャスカの自我の残滓のようなものだそうです。

キャスカの人形と棺を引く犬

傷ついた狂犬はガッツを、壊れた人形はキャスカを象徴していて、得体の知れない敵に襲われながら彷徨い歩いているようでした。キャスカと2人で旅をしていた時のガッツを思わせます。

蝕の日に見た黒い太陽の真下、シールケとファルネーゼは、犬とキャスカの人形と共に、キャスカの記憶を辿りながら人形の欠片を集めていきます。目指す場所は、“あの”針山。

キャスカの自我の残滓

小さなキャスカは、最後のページでそう呟きます。3人と1匹が針山を目指して歩を進めたところで、待て次巻!!

会いたい人って、多分グリフィスですよね。それとも鷹の団のみんなでしょうか。

ガッツってことは……あるのかなぁ?犬いるし。でも、復讐に身を焦がす前の、鷹の団を抜ける時の、グリフィスに憧れていた時のガッツ……ということはあるのかもしれませんね。今犬だし。

全体を通しての感想

話が大きく進むような急展開はなかったですが、39巻はこれまでの旅の結実っていう感じで、そういうシーンもたくさんあって良かったです。また1巻から読み直したくなってしまう。ベルセルクも再読性の高い漫画ですよね。何度でも読み返したくなります。

世界観的に、夢と現世と幽界の関係も気になるところです。かなり昔にタイムリープの記事を書いてからずっと考えているんですが、夢って意外と現実とそんなに遠くないんじゃないかと思います。ほら、「考えたことは現実になる」っていう引き寄せの法則も流行ったりしましたし。

それから、やっぱり気になるのは「お前の希望がそのまま彼の娘の希望であるとは限らぬということだ」っていうセリフ。ガッツにとっての希望はキャスカの心が戻ること。キャスカにとっての希望は何なんでしょうか。

希望を探すのって意外と難しい作業で、ましてやキャスカは絶望の只中ですから、心を取り戻した後は何を希望に生きていくのか。

それに、心を取り戻したら一行の旅が一応は終わるわけですよね。エルフヘルムは一応平和そうですが、人間社会では唯一の安息の地は鷹のファルコニア。敢えて敢えてそこに住みたくはないでしょうし、ヘルフヘルムに安住?も物語的にどうなの?

ガッツはグリフィスへの憎しみの鎖を断ち切れてはいないでしょうし、グリフィスはグリフィスで「手段のための目的」とガッツが語った通り、国はもう手に入れたわけですから次の目的を手に入れなければ。

というわけで、これからまた一波乱ありそうな予感です。

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