数々の過激な発言から「暴言大統領」なんて呼ばれているトランプ氏。

今回の大統領選に勝ったことで、「世界が混乱する」と報道されていたり、アメリカ各地でデモや暴動が起こっていたり、まだまだ話題は尽きそうにありませんね。

ドナルド・トランプとはどういう人物なのか、経歴や発言を含め、改めて考えてみようと思います。

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経歴「アメリカの不動産王」

不動産会社トランプ・オーガナイゼーションの会長兼社長
カジノ・ホテル運営会社トランプ・エンターテイメント・リゾーツの設立者

学生時代から父の会社を手伝い、そのまま不動産業界に。オフィスビル開発やホテル、カジノ経営で目覚ましい業績を上げ、大統領選以前からアメリカのビジネスシーンでは「不動産王」として良く知られた人でした。

その後は飛行機事業にも足を延ばすも大失敗に終わり、巨額の借金を抱えることに。不動産を切り売りして借金を減らし、遊覧船事業と飛行機事業からは撤退。90年代の好景気を背景に復活を果たし、「アメリカの不動産王」の地位を取り戻します。

2015年に共和党から大統領選に出馬を表明し、2016年に勝利。その後は知られている通りです。大統領に就任するのは、2017年1月20日の予定。

ドナルド・トランプの人物像

選挙での過激な発言から、各メディアでは“支離滅裂で保守的な人間”のイメージで報道されていますが、私はそうは思いませんでした。

“反社会的な過激な発言”には、人の興味を引く性質があります。それを選挙のためと割り切って利用し、多方面に敵を作りながらも、しっかりと割り切って目的を達成しました。

どんなに耳さわりの良い言葉を並べても、大統領になれなければ何の意味もありません。“何が益となるか”をしっかりと取捨選択し、割り切った考え方が出来るかなりクレバーな人物なのではないかと考えていますが、いかがでしょうか。

トランプ氏は、政治家や軍属の経験がなく、ビジネスマンです。今回の“トランプ現象”からは、名誉や体裁ではなく、先の利益を出すために動く彼の本質が見て取れる様な気がしています。

多くのメディアや識者がトランプ氏を煽り叩いてきた現象も、彼のレトリックの熱にのぼせていたのではないかとすら思えます。

我の強い一面も……

反面、いくら勝利のためとは言え、やりすぎたところも確かにあります。

一番目立ったのは、「もしも自分が負けた場合は、不正選挙を主張して開票結果を受け入れない」という趣旨の発言。

負けた場合、実際に支持者と共に起訴を起こしたのかどうかは、今となっては分かりません。しかし、大統領選では、勝者は敗者に称えられながらの「勝利宣言」をして幕引きするのが慣例。勝った今となっては、「不正選挙うんぬん」は“言わなければよかった余計な事”になってしまいました。

この辺に、悪く言えば後先を考えない我の強さ、良く言えばチャレンジャーでタフな一面が見え隠れしている気がします。

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なぜ大統領選に勝てたのか

「徹底的なアメリカファースト」

トランプ氏の当選は、このスローガンと勢いだけで勝ち取ったようなものでした。実際、勢いと自身のブランディングに心血を注いでいたように思います。日本人からすると少し怖いイメージがありますが、アメリカ人からするとこれほど頼もしいスローガンもなかったでしょう。

方やヒラリー候補は、何をするのかがイマイチ分かりにくいところがありましたからね……。

「今の政治が嫌だ」という消極票を獲得した点で、日本の民主党が政権を取った時と重ねて考えられることもありますが、あの時とはまた別だと思います。

民主党が黒歴史となったのは、まさしく「何もしなかったから」でした。重要なのは勝ち方よりも、結果が出せるかどうかです。

まとめ「これからのアメリカ」

トランプ氏の当選は、必要以上に敵を作りすぎました。過激な発言は良くも悪くも人心を動かします。やはり流した血も多かった。トランプ氏の当選に意義を唱えて、かなり過激なデモや暴動が起きています。

しかし、客観的に見ると、それは果たしてどうしようもない結果に駄々をこねる子供のようなもので、「もしも自分が負けた場合は、不正選挙を主張して開票結果を受け入れない」を実際に、しかも暴力に訴えて地で行ってしまっているので、目も当てられませんね。

それだけアメリカの政治が切迫した状況にあることを考えさせられますが、まずは、支持者と非支持者で完全に二分された現状を一つにまとめるのが先決です。

当選した以上、支えていくしかありません。そこを割り切るのが、今後のトランプ氏を含めたアメリカ全体の課題になってくるでしょう。

徹底的なアメリカファーストがもたらすもの

アメリカ第一主義。国力が相対的に低下し国内にさまざまな問題を抱えるアメリカは,自国の社会,経済建直しを最優先し,国際的問題への関与を可能な限り控えるべきであるとする考え方。 1992年大統領選挙の予備選挙の段階で共和党右派のパトリック・ブキャナンが主張し相当の支持を得た。

アメリカ・ファースト(アメリカファースト)とは – コトバンク より引用

トランプ氏のいう「アメリカファースト」は安保の負担を他国に求める発言や、不法移民に対する強い態度から「アメリカ原理主義」と混同されて語られることもしばしば。

今までアメリカは圧倒的な軍事力と経済力を背景に世界のリーダーとして走り続けてきました。国際問題にも積極的に関与し、それがアメリカ国民の大きな負担になっていたところが「決してなかった」と言い切れるでしょうか。

トランプ氏の掲げる「アメリカファースト」は、世界中の国にとって、国同士の関係性を基本から考え直させるような、そんな機会になりそうな予感がします。