「子どもの成長を祝う記念日だし、おしゃれしたい。でも子どもがグズった時には抱っこもしてあげないといけないし、疲れないようにしていきたい。あんまりお金もかけたくないけど、浮いてしまうのもイヤだ……。」

悩ましいところですね。

時代が進むにつれて、七五三も格式ばった感じがなくなってきました。礼装のルールも昔ほど厳しく守られなくなっていて、それがかえって“周囲から浮かない服装選び”を難しくしています。

そこで押さえておきたいのが、“七五三の最低限のルールとマナー”。この記事さえ読んでしまえば、マナーとルールをしっかりと押さえた服装選びが出来るようになるでしょう。

七五三を素敵な一日にするためにも、少しだけ時間を割いて読み進めて頂ければと思います。

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親の服装マナー

ジーンズでジャンプをしている人

通常、神社の参拝の服装には厳密な決まりがあるわけではありません。服装検査があるわけではないので、極端な話、短パンにタンクトップでも参拝は可能です。

しかし、かしこまった日にそれではあまりにも礼に欠いていると言わざるを得ません。神様にお会いするわけですから、本来はきちんと礼装する方が望ましいのです。

父親の場合

「濃い色のスーツ・白いシャツ・無地のネクタイ・黒い革靴」で完璧です。

明るい色のジャケットはNG。黒や濃紺、チャコールグレーなど、濃い色のものを選びましょう。

シャツは白、ネクタイは無地が基本ですが、カラーシャツや柄のネクタイもあまり派手なものでなければOKです。

革靴も茶色じゃなくて黒が無難。黒でも先端が刺さりそうなほど尖った靴はNGです。

きちんとした服装であれば、普段使いのジャケットとスラックスでも大丈夫です。その場合もやはり濃い色で、上下を同じ色で揃えるのが基本です。

ネクタイをしめなかったり、中にTシャツを着たりはNG。あまりラフな格好は避けるようにしましょう。

加えて、七五三は神事ですので、装飾品は付けないのがマナーとされています。神主さんなんか時計や結婚指輪もつけません。つけてもいいのは眼鏡だけ。

参拝客はあまり神経質になる必要はありませんが、ジャラジャラと派手に飾っていくのは心象に良くありません。

母親の場合

女性の場合は、派手すぎたり、肌の露出が多い服装はマナー違反とされています。

しっかりとジャケットを羽織って肩や胸元を隠し、スカートはひざ丈まであるものを選んでください。パンツスーツでもOKです。

足元もサンダルやオープントゥは避けましょう。御祈祷への気遣いとして、あまり足音が立たないものが望ましいです。

ヒールは高くても大丈夫ですが、神社によっては大きな石の上を歩くことになるので、あまり高いヒールは危険です。フォーマルなローヒールが良いでしょう。

アクセサリーは、落ち着いたもので揃えれば問題ありません。

神経質になる必要はなし!

普通の参拝の服装は自由とされています。御祈祷を受けない場合は、そんなに神経質になる必要もありません。

しかし、御祈祷を受ける場合は、服装で参拝を断られてしまうケースもあります。本来、神様に参拝するということは、それほど厳かなものなのですね。

そこまで厳しい神社は稀ですが、細かい取り決めは神社によって違うので、服装の注意点などを参拝先の神社に問い合わせてみるのが良いでしょう。

もし七五三の際に御祈祷を受けるなら、この記事の内容は、よくよくお役に立つことと思います。

普段着でもOK?

神社の参拝は、基本的には「平服(へいふく)」で問題ないとされています。しかし、「平服で良い=普段着でも良い」というわけではありません。

「平服」とは、「きちんとマナーをわきまえていれば、正礼装(最上の礼装)でなくても良いですよ」程度の意味と捉えましょう。

きちんとした洋装をしていれば、ジャケットやスカートなどのいわゆる「オシャレ着」でも問題ありません。イメージとしては少しかしこまった場に出かける時の服装です。

場合によってはお子さんを抱っこしっぱなしになってしまったり、着慣れない服装で余計に疲れてしまったりすることも考えられます。なるべく疲れにくく、動きやすい服装でも構いませんので、基本的なマナーとルールだけは押さえておきたいところ。

一通りマナーを押さえたら、次は七五三での格式のルールについて見ていきましょう。

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七五三の親の服装のルール

七五三では、礼装の格式にいくつかのルールがあります。

急に「格式」と言われても普段あまり意識することがないので、頭に「?」がたくさん飛ぶかと思いますが、安心してください。

七五三の格式についてのルールは“一応ある”程度のもので、意識せずとも普通の礼装をしていれば自然と守られるようになっています。それでも、知ると知らないとでは雲泥の差があるので、読み飛ばさずにしっかりと身に着けていたければと思います。

格式のルールについて、最低限知っておきたいのは次の三点。

  • ※七五三の格式のルール
    1. 子どもの服装よりも格式を下にすべし!
    2. 夫婦の服装は同格にすべし!
    3. 祖父母の服装は両親に準ずるべし!

こう言われると、自分の持っている服がどれぐらいの格式のものなのか、悩まれるかもしれません。

ですが、心配はいりません。一般的に礼服として着られるスーツやワンピースは、だいたいが「略礼装」です。どんな場合でも、普通にマナーを守れば、格式について意識する場面はほとんどありません。

下に簡単な表を用意しましたので、参考までにサラッと眺めて頂ければと思います。聞きなれない礼服が多いと思いますが、ここでは「そんなものもあるんだなぁ」という程度に流して眺めるだけで構いません。

女性 男性
正礼装
  • イブニングドレス
  • アフタヌーンドレス
  • 色留袖(五つ紋)
  • 本振袖
  • 黒留袖
  • 燕尾服
  • タキシード
  • モーニング
  • 黒羽二重、(染め抜き五つ紋)
準礼装
  • ディナードレス
  • セミアフタヌーンドレス
  • カクテルドレス
  • 振袖
  • 色留袖(一つ紋・三つ紋)
  • 訪問着
  • 色無地(三つ紋)
  • ディレクターズスーツ
  • 黒以外のタキシード
  • 色紋付
略礼装
  • ブラックフォーマル
  • ツーピーススーツ(パンツ可)
  • ワンピース
  • シャツ・スカート・ジャケット
  • シャツ・パンツ・ジャケット
  • 色無地(一つ紋)
  • 付け下げ
  • 江戸小紋
  • ブラックスーツ
  • ダークスーツ(暗い色のビジネススーツ)
  • ブレザースタイル
  • ジャケット・シャツ・ネクタイ・パンツ
  • 紋付の普段用の着物
  • 礼服の格式についての基礎知識
  • 礼服の格式は、高い順に「正礼装」「準礼装」「略礼装」の3つの区分けで分けられます。

    結婚式の招待状などで一般的によく見られる「平服」は、「略礼装」の下に格付けされることもあれば、「略礼装」全般を指す場合もあり、意味としてはかなり曖昧です。曖昧ですが、「平服で良い」と言われたら、「準礼装」「略礼装」を包括的に指していると考えれば、まず間違いありません。

    また、日本では一般的に「礼服」というとブラックスーツ・ブラックフォーマルのことを指しますが、本来は礼装する際に着用する衣服を全般的に「礼服」と呼びます。

    着物には基本的に礼装として認められているものか、そうでないものかの2種類しかありません。と言っても格式がないわけではなく、むしろ紋の質や数、見た目の華やかさなどでより細かく判断されます。

それでは、礼装の格についてざっくりとおさらいしたところで、前述した三つの注意点を順にみていきましょう。

1.七五三は子どもが主役

七五三 子ども
結婚式でいうと新郎新婦です。新郎新婦を押しのけて雛壇にあがる人はいません。

両親は来賓の気持ちで、七五三はお子さんよりも格式の低い服装でお参りしましょう。

しかし……

実は、格式はあまり意識する必要はありません。普段着られるスーツはブラックスーツを含めて全て略礼装ですし、和服では着物屋さんが取り計らってくれます。

ただ、子どもも両親もみんなスーツとワンピース、というケースも多いですね。そんな時は、大胆な色使いと、小物や髪型で一層華やかにしてあげましょう。

2.父親と母親の服装は格式を揃える

七五三では、両親の服装は格式を揃えるのがルールだとされていますが、こちらも洋服ではあまり深く考える必要はありません。

最も重要なのは見た目です。できれば、ご夫婦で相談しながら全体的なコーディネートを考えたいところ。

格式で難しいのは着物ですが、やはり販売店やレンタル店できちんと揃えてくれるので安心してください。

3.祖父母の服装は両親に準ずること

つまり、「子ども以外は両親、祖父母がともに同じ格式の服装が望ましい」ということです。

これも大体の場合は「略礼服」であるため、あまり意識する必要がありません。むしろ、タキシードや色紋付で人一倍気合が入っているお爺ちゃんも可愛らしいではありませんか。

地域によっては普段着に近い服装で参列するケースもあるようです。また、相談するのが難しい場合もあると思います。

3つのルール全般に言えることですが、“一応こういうルールもある”という程度の認識で、柔らかく考えて差し支えありません。

地域性を考える

昔に比べて、近年では、慶事の礼服のルールも随分と曖昧になっています。

また、七五三はもともと全国的な祝い事でなく、江戸時代から徐々に全国に広まっていった関係で、地域や神社による違いも少なくありません。

例えば、沖縄では「かりゆしウェア」というシャツが礼服として認められていますし、広く海外を見渡すとアロハシャツは実はハワイの礼服だったりします。

さすがにそこまでいくと極端ですが、例えば、着物とスーツの割合が違ったり、フォーマルでビシッと決めてる人とカジュアルめな礼装の割合が、その神社によって違ったりします。

そうした地域の違いを手っ取り早く確認するには、ネットで検索をかけてみるのが一番。

「≪県名・地域名≫ 七五三 ニュース」「≪神社の名前≫ 七五三 ニュース」または、「≪県名・地域名≫ 七五三 様子」「≪神社の名前≫ 七五三 様子」などのワードで画像検索をすると、その地域の大体の雰囲気が掴めます。

まとめ

さてさて、ここまで「最低限知っておきたい参拝の時の服装のルールとマナー」を紹介しました。

神様の御前に立つわけですから、きちんとマナーをわきまえるのは大切なことです。大切なことですが、せっかくの慶事をルールに縛られて窮屈な一日にしてしまうのはもったいないことです。

もし相談の上で意見が食い違ったり、どうしてもきっちりと守れない場合でも、頭を柔らかくして考えてください。ましてや、同じように子どもの成長を祝って参拝しているご家族へ向けて、後ろ指を刺すようなことは決してしないようにしましょう。

大切なのは、ルールよりも子どもの成長を祝う気持ちです。見知らぬ他人の子どもの成長も一緒に祝うぐらいの広い心持ちで、ぜひとも良き日に。