溶けたチョコレート

バレンタイン

バレンタインデーの由来。日本に定着したのはお菓子業界の陰謀ってホント?

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「バレンタインデー」

意中の男性にチョコレートを贈る日として、恋人たちをより熱くさせる素敵なイベントであると共に、女子たちは女子力を、男たちはモテ度を試される恐怖の日が今年もやってきました。

ところで、ツイッターではこの時期になると「バレンタインデーはお菓子業界の陰謀だ!みんな騙されるな!」というツイートが定期的に回ってきます。

それって本当の話なんでしょうか?

バレンタインデーの由来から、日本に定着するまでに至った経緯など、ホントのところを調べてみました。

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バレンタインの由来

もとはローマのお祭り

バレンタインの起源はローマ帝国の時代に遡ると言われています。

当時のローマでは、2月14日は女神ユノ(女性の結婚生活を守る女神)の日として祝われ、2月15日はルカルぺリア祭という豊作を願うお祭りが催されていました。

ルカルぺリア祭の前日2月14日には、女性が自分の名前を書いた紙を桶の中に入れます。

翌日、男たちが桶の中から札を一枚引き、祭りの間そこ書かれた女性とパートナーとして一緒にいる決まりになっていました。

当時のローマは男女の生活が完全に別で、他に出会いの場もなかったため、多くのパートナーはそのまま恋に落ち、結婚したと言われています。

「バレンタインの日」になった理由

そんなローマのお祭りが「バレンタインデー」としてキリスト教にも親しまれるようになったのは、ある事件がきっかけでした。

バレンタインデーは英語では「St Valentine's Day」(聖バレンタインの日)と書きます。

3世紀頃、ローマ帝国の迫害を受けて殉教した聖ウァレンティヌス司祭の名前が、そのまま祝日の名前となり、現代に伝えられているのです。

聖ウァレンティヌス

Jacopo Bassano, St Valentine Baptizing St Lucilla, c. 1575; oil on canvas, Museo Civico, Bassano del Grappa

時のローマ帝国皇帝・グラディウス2世は、“愛するものを故郷に残してくる兵士がいると士気が下がる”という理由で、兵士の結婚を禁止しました。

それを哀れに思った聖ウァレンティヌス司祭は、兵士のためにこっそりと結婚式を挙げてあげることにしました。

やがて、秘密の結婚式は風の噂に乗って皇帝グラディウスにバレてしまいます。怒った皇帝は「二度とそのような事をしないように」ときつく命令します。

しかし、聖ウァレンティヌス司祭は毅然として命令に応じず、最後には処刑されてしまうことになります。

その処刑の日がローマのルペルカリア祭の前日である2月14日。ウァレンティヌス司祭はルペルカリア祭に捧げる生贄とされました。

こうして、元々はローマの祭日であったルペルカリア祭は、キリスト教徒でも恋人たちの日として祝われるようになったと言われています。

しかし信憑性はあまり高くない……

という話が一般的に語られるバレンタインの起源です。しかし、これらの説は飽くまで一般論であり、信憑性はあまり高くないようです。

ローマ教会は、異教の祭りであったルカルぺリア祭を無理やりキリスト教に由来させるために、ヴァレンティヌス司祭の殉教を利用したという説。それに準じて、札でパートナーを選ぶ話も創作だとする説など、異説・異論も多く存在しています。

現にウァレンティヌス司祭については数多くの伝説があり、実在が明らかになっていないため、現代のカトリック教会では「バレンタインの記念日」は祝日から取り除かれています。

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日本のバレンタイン

チョコレート
ともあれ、そんなこんなで世界中で「恋人たちの日」として祝われるようになったバレンタイン。実は、“好きな人にチョコレートを贈る”というのは、日本のバレンタイン独特の風習です。

日本のバレンタインはいつから始まったのか?そして、一体誰が始めたんでしょうか?

まずは日本のバレンタインデーの歴史を簡単にさらって行きましょう。

日本にバレンタインデーがやってきたのは1950年代後半で、当時は「恋人の日」として“手紙を添えて贈り物を贈ろう”という形でアピールされていました。この頃はまだ「女性から男性に贈るもの」「贈り物はチョコレート」「好きな人に渡すもの」という日本で一般的なバレンタインの定義は、影も形もありません。

それが1970年代後半になると、“バレンタインの日に好きな人にチョコレートを贈る”という良く知られている「バレンタインデー」の形に落ち着いていきます。

そして現在では、友人として贈る「義理チョコ」、女性同士で贈り合う「友チョコ」、男性が女性に渡す「逆チョコ」、自分で買って食べる「自己チョコ」、男同士で贈りあう「強敵(とも)チョコ」などなど、バレンタインデーの愛情表現は多種多様に幅を広げています。

バレンタインデーはチョコレート業界の陰謀?

ところで、「バレンタインデーはチョコレート業界の陰謀だ!」なんて言う話を一度は耳にしたことがありませんか?

果たしてそれって本当なんでしょうか?

結論から言うと、半分本当で半分嘘。んー、半分は言い過ぎかもしれません。2/3ぐらい嘘です。

というのも、確かに各業界はバレンタインデーを販促のために定着させようと努力をしていたようですが、結果としてうまくはいかなかったというのが本当のところ。

業界は、販促のためにバレンタインを日本に定着させようと、戦後から様々な努力を重ねてきました。しかし、なかなか思うように売り上げは伸びず、最終的に「バレンタインは日本には定着しない」と思われていたようです。

そんな中、1970年代に入ってからチョコレートの売り上げが急増します。

高度経済成長が終焉し積極的な消費社会になったこと、オイルショックに苦しんだ小売業界の積極的なマーケティングなど、様々な要因が考えられていますが、面白いのは、「バレンタインにはチョコレートを贈る」という風習は、この時期に小学生高学年~高校生までの学生層を中心に広まっていること。

日本のバレンタインデーは、子供たちが純粋に青春を楽しんだことから今の形に落ち着いているんですね。

お菓子業界にチョコレートを買うように仕向けられたのではなく、バレンタインデーに相応しい贈り物として、子供たちにチョコレートが選ばれたというのが、事の真相のようです。

まとめ

クリスマスに並ぶ「恋人たちの日」として祝われるバレンタインデー。もろもろの理由から、この時期になると「お菓子業界の罠だ!」とか「女子力が試される……!」など、ネガティブな意見も目立ちます。

しかし、独自の解釈でイベントごとを自由に楽しめるのは、宗教的な価値観にとらわれない日本の良いところだと思います。

「踊らされる!」なんて言わずに、身近な人に感謝を伝える良い機会として、あるいはこの日に向けてお菓子業界が用意したイベントや特別な商品を楽しむ日として、もっと肩の力を抜いてバレンタインデーを楽しんでみては如何でしょうか。

日頃の感謝を伝える機会というのはなかなかないものですよ。

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