無地!無地!無地!無地!
七五三ではとにかく無地のネクタイが推奨されます。お祝い事では華やかなネクタイが喜ばれますが、七五三は神様に合いにいくわけですから、あまり派手なネクタイは良くないと。
しかし!せっかくの息子の娘の晴れ姿!自分だっておしゃれしたい!
七五三を「敢えて柄ものでおしゃれに決めたい!」というお父さんへ。大丈夫。大丈夫です。
そんなに神経質になって無地を選ばなくても、落ち着いた大人のおしゃれで、子どもの成長に一花添えようではありませんか!
INDEX
落ち着いたおしゃれでさりげなく
無難にまとめるなら無地かドットがおすすめ。柄物でも、使われている色が少ないものや、グラデーションになっているものは使いやすく、落ち着いてまとまります。
派手に悪目立ちすることもなく、さりげないおしゃれを楽しめるパターン。
無地
無地だからって、お手上げなわけではありません。ビジネススーツの場合は、こんな感じの少しくすんだ無地がおすすめ。少し灰みにくすんだ色は、明るめの色でも子どもっぽくならず、シックで落ち着いた雰囲気を演出できます。
写真は季節感のあるウールとコットン。こうした光沢のない素材は、一層落ち着いた大人の印象を持たせてくれます。
鮮やかなビビットカラー
カッ!と鮮やかな光沢のあるブルー。鮮やかすぎて「こんなの人前に付けて出れない」と避けてしまいがちですが、黒が強烈なブラックスーツに合わせると、これぐらい鮮やかな色でもバランスが取れてまとまった印象になります。
ダークスーツに合わせるとポップになりすぎるのでちょっと……。
小さいドット柄
品のある小さなドット柄は、ビジネスシーンでも大活躍ですね!
色味は、ドット柄が良く映える暗い色で。中でも暗くくすんだ赤は、上品さを保ちつつ、エレガントな華やかさのある色です。おすすめです。
顔も写真映えする色ですね。
あまり大きなドットはカジュアルになりすぎるので注意!
誠実さを印象付ける青
就活などで勧められるフレッシュまっしぐらのブルーも、少しくすんだ色を選ぶと、グイグイ迫ってくる感じがなくなります。爽やかさで落ち着いた大人の清潔感に、光沢で上品さ慎ましい華やかさをプラス。
色が多いものでも、このようにグラデーションでまとめてあるとコーディネートを選びません。
イケるとこまで行ってしまう
ここでは「セーフかなぁ……どうかなぁ……」というギリギリラインの派手めなネクタイを紹介しています。少しぐらい派手めに攻めていっても全然大丈夫ですよ!
ただ、御祈祷を受ける場合は落ち着けた方が無難です。服装に厳しい神社もあるので、事前に参拝先に確認しましょう。
ドット×ストライプのゴールド
胸元をリーズナブルにゴージャスにしてくれるのがゴールド。色合いは薄く浅めのものをチョイス。
ストライプのスマートなイメージとドットの爽やかなイメージが上品な印象をプラス。柄も小さく、ゴールドの割に落ち着いた色味で、意外とコーディネートを選びません。タイだけ見ると派手ですが、実際に合わせてみるとそんなにでもなかったりします。
こういった派手な光沢があるタイプはスリーピースのジャケットやウェストコートを着用するとVゾーンの面積が少なくなり、より控えめに引き締まります。
僕は、大人の男のおしゃれは「めっちゃ気合入ってるな!!」と思われたら終わりだと思っているので、控えめなさりげなさが大切です。
カジュアルストライプ
ブラウンの地にネイビーのストライプとベージュの縁取りのカジュアルストライプ。
色合いはくすんだ感じで落ち着いていますが、ストライプの柄が大きく、ネイビーとブラウンが補色の関係で引き立て合い、少し強め印象を与えます。
チャコールグレーのジャケットにはネイビーが、紺のジャケットにはブラウンが映えてきます。ブラックスーツや黒のジャケットに合わせると少し重苦しい印象になるかも。
この手のタイは、カラーシャツでいかに遊べるかがポイント。
グレーシャツで全体の印象を柔らかくするのも良いですし、ベージュやピンクの明るいシャツだとストライプのネイビーが一層引き立ち、サックスブルーだとブラウンとベージュの柔らかさが少し印象的になります。
とにかく補色の柄の印象が強く、柄も大きくてカジュアルなので、コーディネートは少し難しめです。
エレガントなペイズリー柄
いやー、派手ですね。派手です。どうですか、この派手さ。濃くて暗い色合いでも沈むことのない、エレガントなこの華やかさがペイズリー柄の真骨頂です。
少し攻めて大人のおしゃれを楽しみたいなら、ペイズリーはおすすめです。どんな色でも地味にはなりませんし、どんなに派手でも子供っぽくなりません。
派手さを抑えめにしたいときは、ペイズリーの柄が同色のものを選びましょう。遠目には無地ですが、さりげなく光る柄がシックなエレガントさを演出します。
落ち着きのあるペイズリー柄
ペイズリーのエレガントな印象も、同じ色味の柄だとかなり落ち着いた印象になります。どんな柄でも、地と同色系のものは使いやすいですね。
写真のものは、光沢もなく随分と落ち着いた印象で、ペイズリー柄の中ではなかなかの異端児。
おしゃれに決めるなら避けたいネクタイ
黒・グレー
黒は喪に服す色ですので、七五三の様な慶事では絶対にNGです。グレーも黒ベースの色で、印象が暗くなりがちなので避けた方が良いでしょう。
白・シルバー
日本では、戦後復興の経済的な理由から、慶事では白いネクタイ、弔事では黒いネクタイを着用し、礼服(ブラックスーツ)を一着で着まわす風習が一般化しました。
ドレスコードでそれぞれのおしゃれを楽しむ海外では、この白ネクタイの集団は異様な光景に見えたと言います。その影響もあってか、最近では白いネクタイを着用している人を見かけることはほとんどなくなりましたね。
白と黒のモノトーンは洗練された厳かな印象を与えますが、時代背景から今は避けた方が良い装いと言えます。
ビジネススーツに青ストライプ
就活生や新人ビジネスマンご用達のフレッシュな青ストライプは、どうしてもビジネスシーンの印象が強くなってしまいます。
白一色で礼装を省略してきた日本ではあまり意識されてませんが、慶事でビジネスを強く連想させる洋装はご法度。マナー違反だとされています。
ノーネクタイはOK?
最近ではノータイで写真撮影をされる方もいたりして、七五三の時代の流れは確実にカジュアルな方に向かっているようです。
もし挑戦される場合は、ノータイでも襟の立体感を保ってくれるボタンダウンカラーのシャツをチョイスするのが良いかと思われますが、襟のシャープな印象がなくなるため、シャキっとした高級感と信頼感を信条とするスーツスタイルには似合わず。
もともとスポーツシャツとして作られたボタンダウンは、スーツを着ないスタイルや、カジュアルシーンのジャケットスタイルにはバッチリ決まります。しかし、そうなってくるとフォーマルの場には百歩譲っても相応しくないでしょう。そんなかしこまった場で百歩も譲れませんしね。
スーツ+ボタンダウン+ノータイのコーディネートは、クールビズの流れでビジネスシーンにも広く認知されていますが、上記の理由から、スーツにノータイはフォーマルにもビジネスにもあまりおすすめできません。
それこそ、作業着のジーンズを履いていくようなものです。
ネクタイ選びのちょっとしたコツ
それでは、ザッとデザインを眺めてみたところで、まとめとしてネクタイ選びのコツを簡単に紹介します。
ネクタイを選ぶときのポイントは、色、素材、柄、形の4つ。それぞれの組み合わせ次第で、印象がガラっと変わります。
まずはネクタイの選び方の基本を、この4つのポイントから見ていきます。
色の選び方
ネクタイ選びで一番悩むのが色ではないでしょうか。それゆえに、一番楽しめるのもやっぱり色です。
色選びのポイントは色の鮮やかさと明るさと色味の3つ。
鮮やかさと明るさ
おすすめは、そこそこ明るめで少しくすんだ色のものです。父親になった男の落ち着きを保ちながら、華やかな印象を持たせることが出来ます。
例えば、こんな感じの色はどうでしょうか。
鮮やかさと明るさのイメージを先にまとめれば、色味は何を選んでも大きく外すことはありません。
少し地味すぎると思ったら、明るさと鮮やかさを一段上げてパステルカラーをおすすめします。落ち着いた印象はそのままに、一層華やかになります。
ちなみに、近年のトレンドカラーは鮮やかさが低いで暗い色、レトロでシックな色合いです。昨年の冬ぐらいからですが、割と息が長いですね。
- くすんだ色を選ぶと大人っぽく見える
- 華やかさが欲しければパステルカラー
- ブラックスーツの強い黒には鮮やかな色も映える
- トレンドはレトロシック
色味
おすすめは赤系か青系の色です。
黄色は子どもっぽいイメージがありますし、緑は重量感のありすぎます。もし使うならあまり鮮やかでないものを選びましょう。
紫はエレガントなイメージもありますが、青とも赤ともつかない曖昧な印象がコーディネートを難しくするので、あまりおすすめしません。同じ紫でも青か赤が強い色の方が自然に使えます。
暗くて濃い目の色はどうしても厳かで重苦しい印象になりがちですが、赤だけは別です。顔も写真映えするので、暗い赤系の色はおすすめです。
- 色味は青か赤がおすすめ
- 黄色や緑は鮮やかじゃない色で
- 紫は青か赤が強い色で
- 赤だけは暗い色でも重苦しくならない
素材の選び方
細かい違いはたくさんありますが、見た目で分けると光沢があるか、ないかの違いです。
派手さを求めるなら光沢のあるもの、落ち着きを求めるなら光沢のないマットな素材を選ぶと良いでしょう。
ニット素材はファッショナブルなイメージが強いので避けた方が無難です。
柄の選び方
一番無難なのは無地(ソリッド)。どんな場面でも使える万能アイテムなので、気に入った色を一本持っておくと便利です。
その他一般的に使われる柄はチェック、ストライプ、ドット、小紋、ペイズリーの5種類でしょうか。どの柄も七五三ではNGということはありません。共通して、柄が小さいほど落ち着いた印象に、大きいほどカジュアルな印象になります。
無難にまとめたい場合:使われている色が少なく、柄が小さいもの。落ち着いたクラシックな印象になります。
派手めに攻める場合:使われている色が多く、柄が大きいもの。こちらはカジュアルで華やかな印象になります。
形の選び方
ネクタイの形は太さで3種類に分けられます。
- レギュラータイ|大剣の幅が7cm~9cm
- ナロータイ|大剣の幅が4cm~6cm
- ワイドタイ|大剣の幅が10cm~
一番基本的な形です。ネクタイと言えばレギュラータイ。
シャープな印象のナロータイ。いわゆる細ネクタイです。
幅の広いワイドタイはクラシックな印象。流行ではないのであまり見かけませんね。
ナロータイは、細身のスーツをよりファッショナブルに見せるためにデザインされたもので、カジュアルやパーティーシーンなどでよく使われます。
NGではありませんが、TPOの面から考えれば、参拝にナロータイはあまり好ましくはないでしょう。無難にレギュラータイをおすすめします。
まとめ
ネクタイ選びは好みの問題のありますから、自分のセンスを信じて好きに選んでしまって大丈夫です。攻めるもよし、無難にまとめるもよし。ただ、何度でも言いますが、黒とグレーは必ず避けましょう。
もし新しく購入するならネットはお勧めしません。ネクタイは柄の色と素材感が勝負なので、写真だけを見てネットで買うと「思っていたのと違う」ということが多々あります。運よくイメージ通りのものに出会えれば良いですが、どうしても運になってしまうので、できればお近くのお店に足を運ぶことをお勧めします。
※要注意 御祈祷を受ける場合
御祈祷を受ける場合は、なるべく派手な色や柄は避けた方が無難です。厳しい神社では「服装が正装と認められない」として、参拝を断られるケースもあります。伊勢神宮が有名ですね。
大体の場合はスーツにネクタイを締めていれば問題はありませんが、予め変えのネクタイを用意していくか、参拝先に事前に問い合わせてみることをお勧めします。
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